俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

俺のストレートな発言に、川村はしばらくきょとんとした後、ブフッと笑った。


「な、なんだよそのリアクション!」

「ぶははっ!…すまん。それ、キュンです!」

「はぁ?」

キュン?

キョンなら知ってるけど。

…蓑島さんが、瞳真くんのことを『キョンに似てる!』とバカにしてて、ツボに入ったのは言うまでもない。

瞳真くんは激怒してたけど。



「伶士殿。おまえさんはわっち的には合格じゃ。今後いろいろ協力したる」



そう言って川村は「ヒッヒッ…」と、怪しく笑ってる。

何故普通に笑えない。

しかし…協力?



「…じゃあ、なずなはこの事なんて言ってたんだよ。俺のことは?」

「ヒッヒッ。それは企業秘密じゃ」

「何だそれ」

「すまんの。なずぽにもプライバシーはあるから勘弁しておくれ。ヒッヒッ」

「…じゃあ、シマッピ先輩の本名教えてくれ」


何が何だかよくわからないが。

取り敢えず、川村からは協力を得られるらしい。


「あのチンピラパイセンは取るに足らんから心配すでない。間女を押し入れに隠すような男だぜ?」

「いや、敵視してないけど…」


本当にようわからん。

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