記憶シュレッダー
でも、あまり遊んでいる暇はない。


あたしは持参した包丁を取り出した。


それを女の子の右足の付け根に押し当てる。


女の子は冷たい感覚にビクリと体を震わせた。


手も足も拘束されて、なにも見えない状態で、さぞ怖いことだろう。


あたしは女の子の反応を楽しんで、何度も何度も包丁の刃を肌に這わせた。


その度に女の子は恐怖で体をひきつらせる。


そしてあたしは女の子の足に包丁を突き立てた。


女の子がガムテープの下から絶叫する。


もちろん、その声は外までは聞こえない。


包丁を引き抜くと、真っ赤な血があふれ出す。


女の子は失禁し、液体が混ざりあい刺激臭となる。


あぁ……。


あたしはこの臭いを何度もかいだことがある。
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