背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 やっとの事で、絡んだ着物から片手が抜け出し、彼の胸を押し返す事が出来たのだが……
 それは一瞬の事で、彼の手が私の頬を撫でた。


 彼の目が、私を見つめる。

 やめて! そんな目で見ないで! 

 心で叫んだ瞬間、彼の唇が私の唇に重なった。

 軽く、何度も何度も……

 一生懸命に、唇を固く閉じるのだが、彼の口づけはどんどんと激しくなってくる。


 なんとか踏ん張っていたのに、彼の手が、又、私の胸に触れた。

「はあっ……」
 
 声が漏れたその隙に、彼の舌が入ってきた。


 ああ、何で?

 体に力が入らないよ……

 彼の指が、胸の先端に触れた。


「ああっ……」


 ああ、どうしよう、このままだと流されちゃう……

 だんだん、気持ちよくなってると感じた瞬間……



「ぐうーーーっ」


 部屋中に大きな音が響いた。


 そう、私のお腹の虫です……
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