SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
「……あっ、 一樹……」
『どうやらタイムリミットのようです。 これはまだまだ改善が必要な能力ですね。 しかし……』
「……?」
『今日はわたしにとってのケジメとなりました。 これをもってわたしの長年の想いにも完全に封を致しましょう……』
「……一樹?」
『支障があるといけませんから、わたしとのキスはなかった事に……あなたには確かな想いだけが残るでしょう……』
そう言うと一樹はあたしの額に手を触れる。
緑色の光が見えたと同時にすぐに姿を消してしまった。
——⁉︎
……あ、れ……?
あたしはキョロキョロ辺りを確かめる。
……一樹がいたよね……?
なんだか頭がぼーっとする。
「……? ……えっと……」
一時的に記憶が飛んでしまっているけど……
「……あ〜、」
だんだん思い出してきた……
一樹があたしに言ったこと、恋というものがどういうものか、あたしが恋をしてる事……
そう、あたしは恋をしているのだ、湧人に恋を。
特別な感情を抱いている。
「……はぁ、」
納得したと同時に苦しくなる。
今置かれている状況が余計に気持ちを暗くする。
……向き合うって、 どうすれば……
簡単には解けそうにない問題を前に立ちすくむ。
灰色の空からはポツポツと雨が降ってきた。