SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を

「…………」


黙りこむ湧人。

なんだかまっすぐ見られなくて、あたしはすぐに目をそらす……


「……フン、 まったく……」


後ろから安心したような、佑影のため息が聞こえてきた。


「ほら、とっとと行くぞ!」


バッとあたしの腕を取り、佑影はそこから歩き出す。


「……あっ、待って……」


湧人との間にだんだん距離が出来てくる……

それがなんだか、大事なものを取り上げられたような感覚で、あたしはとっさに手を伸ばす……


「……湧人! あたし! 明日学校また会える⁉︎」


気付けばそう叫んでいた。


「……えっ、 ……ああ、うん、」


「……どこでっ……」
「お前っ! いい加減にしろっ!」


「オレはここで——」


——バタン!


扉が閉まる……

あたしは強引に屋上から連れ出された……
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