竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~
「では、よろしかったら中を見て行かれませんか? 陛下のお陰でできた遊び場です。魔獣達も喜んでいます」

 ミレイナが笑顔でそう言うと、ジェラールは尻尾を振り全身で喜びを露わにする魔獣達に目を向ける。

「少しくらいなら、いいだろう」

 魔獣舎の中まで入ってきたジェラールは、しげしげと遊び場を眺める。積み上げられた岩山の一番上には、シェットが登って得意げな様子でこちらを見ていた。

「これは、お前が全て指示して作ったのか?」
「はい。この子達がたくさん遊べるように、考えました。ほら、とっても喜んでいます」

 ミレイナはその秀麗な横顔をそっと窺い見る。

「ああ、そのようだな」

 嬉しそうな魔獣達を見つめるジェラールの眼差しが優しくなるのを、ミレイナは見逃さなかった。 
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