竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~
 リンダはそう言って微笑むと、食べ終えた食器を持って部屋を出る。

 ミレイナは一人っきりになった部屋で、ソファーに座った。手を足に伸ばすと、今朝お医者様が巻いてくれたばかりの包帯が触れた。

「ここの人達は、なぜこんなにも親切にしてくれるのかしら?」

  アリスタ国にいるとき、竜人とはとても恐ろしい人達だとされていた。
 暴力を好み、冷酷非道な野蛮な民族。

 ララとして過ごしている間にも感じたけれど、そのイメージと実際の印象があまりにも違いすぎて、戸惑ってしまう。

 ミレイナはローテーブルに置かれた、先ほどリンダが用意してくれたティーセットに手を伸ばす。ポットから紅茶を注ぐと、美しく絵付けされたティーカップに透き通った赤茶色の液体が満たされる。
 一口飲むと、柔らかで優しい味わいが広がった。

 やることがなくて手持ち無沙汰で窓から外を眺める。ララの姿のときは目線が低くて何も見えなかったが、人の姿をしているとテラスの先までよく見渡せた。
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