狼くんとの放課後図書室
揺れるかえるくん

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「雫良ー帰るよー!」





傘を忘れたわたしは呼ばれる。





「うん!」




結衣は中学校で出会った友達。





「うー、春だとはいえ寒いね〜」





「本当にね」






2年生になって結衣とはまた同じクラスになれて本当に幸せだった。






この時のわたしはきっと誰よりも輝いてたと思うし、地球はわたし中心なんじゃないかな⁇とまで思ってた。





なのに。





「じゃあ、雨も止んできたしわたしこっちだからまた明日ね!」





離れていく傘。





「うん!また明日!」






笑顔で手をハイタッチ。






楽しい明日はまたくる。





そう思ってた。





よし、帰ろっ!





そう思って足を踏み出した時。





「鈴村さん?」





声のする方を見ると…?





「あ!中島くん!」





この時期の私は男子とも普通に絡めるタイプの人間だった。


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