大好きだから、キミの前では笑っていたい。

──明日からは、ただの“友達”

もうあの線に立つことは、ない。



けど、それでいい。

キミは私の気持ちをすべて受け止めてくれたから。



今度は私が受け止める番。
──そして、背中を押す役目。



「秋、おめでとう!愛夏ちゃんとふたりで幸せになってね!」



もう一度振り向き、大きな声で彼に祝いの言葉とエールを送る。



大好きだった、本当に。
愛していたよ、キミのこと。



だからどうか、幸せになってください。



一度愛された事実を知った上で未練がないかといえばウソになるけれど……。



キミの歩む未来が輝いているなら。
幸せいっぱいの光で溢れているなら。



私は今度こそ、心からキミの幸せを願ってみせる──。



「華音!!」



大好きな声が、私を呼び止める。



背を向けるだけで動き出せなかった足を向きを変えるために働かせると、大好きな笑顔がそこにはあった。



「ありがとう!!最高の相棒!」



力強く放たれた言葉に、私は親指を立ててニカッと笑って見せた。



.







.



fin‪‪.。
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