超人気アイドルは、無自覚女子を溺愛中。
◇変わらずこのまま



空野さんから送ってもらったツーショットを見る。

結局あれ以来空野さんとは会えていない。

連絡はたまにとるけど、忙しいのか返信は遅い。


写真の中のわたし、楽しそうだなぁ。


空野さんと会えてうれしかった。
会えると元気をもらえるし、自然と笑顔になれる。


会いたいな。

なんていつからこんなふうに思うようになったんだろう。


自分でも不思議だ。


スマホをポケットに入れて家を出る。


夏休みは終わり、今日から2学期。

気合い入れて行こう。


まだ暑い中、汗をにじませながら学校までの道のりを歩く。

やっと着いた教室はすでに冷房が効いていてすごく涼しい。


席に着いてふぅ、と一息ついたとき。



「ねぇ見た!?ソラ主演のドラマ始まるよ!」

「見た見た!制服やばい!」

「わかる。ビジュ最高」


花音ちゃんが興奮気味に他クラスの子と話しながら廊下を歩いてきた。



「情報解禁楽しみすぎる」

「ほんとにそれ。また語ろう」

「ぜひ語ろう。じゃあね」


そして教室に入ってきた花音ちゃんはカバンを自分の席に置いてすぐにわたしのところへ来てくれた。



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