夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
「千尋は花凪ちゃんが関わってくるのが迷惑だったんじゃないのかな」


「…………」


迷惑……。


そんな……。


「だから、次千尋と関わったら許さないからね」


瑠璃さんはそれだけ言って、泣きそうになっているわたしを鼻で笑ってどこかへ行ってしまった。


「……っ」


瑠璃さんが見えなくなってから、視界が滲んで涙が溢れた。


水城くんは……。


そんな理由でわたしに優しくしていたの?


わたしが関わったのがそんなに迷惑だったの?


わたしと、距離を置きたかったの?


そんなことも知らずに相談したり、あなたを好きになってしまったわたしは……あなたの迷惑にしかなってなかったよね。


わたしはしゃがみこんで、しばらく泣き続けた。
< 111 / 188 >

この作品をシェア

pagetop