気がついたら好きだった

pm6:25
マンションに着き、合い鍵で中に入った。

先にご飯を作ろうと思い、手を洗い冷蔵庫を開けた。

「ビールと、水と、調味料...野菜もないし、冷凍庫は...ご飯だけ...これでなにを作れと?」

仕方なく、外に出て、スーパーを探した。

マンションから徒歩5分のところに、高そうなスーパーが目に入った。
他にスーパーもなさそうだったから、仕方なく入ると、丁度、お刺身に値引きシールを貼っているところだった。


値引きされて、2種盛り8切れが500円って、全然値引きされてないし...


心の中でそう言い、カゴの中にそれをいれ、お味噌汁の具材を探した。
持ち合わせがなかったので、安い豆腐と、茄子を入れ、レジを通ってまた、マンションに戻った。

エレベーターに乗り14階で降りると、1404の前に女の人がいるのが見えた。

私は、隠れながら、そーっと忍び足で近づく

エッ!なんで?

そこに居たのは伊藤さんだった。


病院とはまるで違う雰囲気の伊藤さんに驚きながら、気付かれないよう、また、そーっと離れようとしたが、無理だった。
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