ONLY YOU～過ちの授かり婚～

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ハンマーで何度も後頭部を殴られたような痛みで目が覚めた。

カラダの節々も痛む。

全身の痛みを感じながらのろのろとカラダを起こした。

白を基調とする大きなダブルベット。天井に吊り下がる豪華なスワロフスキーのシャンデリア。

「此処は何処？」

私の思考は目の前の光景に追いつかなった。

何よりも自分の一糸纏わぬ姿に血の気が引く。

私は隣に座った見ず知らずの男と一夜の過ちを犯したようだ。

しかし、その共犯となる男の姿は何処にもなかった。
サイドテーブルに置かれた一万円札。


自分の軽率な行動にココロの底から後悔した。

ラブホを出ると、奇しくもその看板には「ラ・ヴィアンローズ」
フランス語でバラ色の人生。

婚約解消され、失意の私には皮肉でしかなかった。