無限ループ
「帰ろっか」

どちらともなく声をかけ、朝と同じようにふたりで下駄箱へ向かう。

その途中、足元に落ちていたカードサイズのピンク色の紙を拾った。

「ああ。いじめ110番のやつね。それ、定期的に配られるよね」

「うん」

茜の言葉に頷いた。
特に、長期休みの前は必ず配られるやつだ。

近くに置いておく場所もゴミ箱も見当たらなくて、仕方なく自分の鞄に収めた。



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