仮面夫婦は今夜も溺愛を刻み合う~御曹司は新妻への欲情を抑えない~
 自分を納得させるための言葉は、真里のことも納得させたようだった。

 和孝さんが浮気をしているとは思わないし思いたくもないけれど、考えるだけで胃がきりきりする。

「で、初めてのプレゼントがうれしすぎたから私を呼び出したと」

「そう! 色も悩んでくれたみたいなの。もうひとつ、蛍光イエローがあったらしくて」

「そっちを選ぶセンスの人じゃなくてよかったわね。っていうか普通それなら誰でもグレーを選ぶんじゃ……?」

「和孝さんはセンスある人だからね。家具だって全部すごくいいものばかり見繕ってくれたし」

「家具屋さんでしょ。本業じゃない」

「そうかもしれないけど!」

 ああ言えばこう言う真里に痺れを切らし、少し声が大きくなる。
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