星空ラブソング
「特別講義、沢田さん受けるんですね。あれって2年以上対象でしたよね?」

私が頷くと、沢田君は肩を落として俯いた。

「俺もとっとけば良かったな」

「確かに4日間で2単位取れるのは嬉しいけど、4日連続朝から夕方までは結構きついよ。最終日のラストにテストだしね」

夏休みの特別講義は、2年の時に一度受講したけれど、気力と体力が問われるハードスケジュールだった。

「まあ、はい。別に俺はきついのは耐えれるんですけど」

三原君がボソボソと呟いている。

受講申し込みをしなかったことを相当悔やんでいるみたいだ。

再び顔を上げて三原君が口を開いた。

「アンケートなんですか、もしよければ俺、友達にも協力頼んでみます。夏休みに何人かには会うんで」

「ほ、本当にいいの?」

「はい。データがあれば送ってください。印刷かけて渡してみます」

「ありがとう。でも、印刷まではさすがに悪いよ。未記入の用紙あるから渡すね」

私はファイルに入っていた残りの5枚を取り出して渡した。

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