そろそろきみは、蹴られてくれ。


ご飯の前に手を洗っていて、万が一濡れると困るから腕時計を外していて、ハンカチを所持している。


そういうところは、わたしのなかで好感がぐっとあがるポイントのはずなのに。うーん、どうして?


どうしてぜんぜん、ときめかないんだろう……。


かっこいいとは思うんだけどな。それは顔が好みってだけで。


べつに面食いというわけではない、はず、なんだけど。


なんでだろう、好みの表情を浮かべるひとだとか、好みの声だとか、そういう感じで好みの顔という部類があって、そこに橘が入っている、みたいな。


「で、橘くんとなんかあったの?」


なんでもないふうにたずねられて、うっかり話してしまうところだった。


“ 今日のこのあとの天気何? ”

“ 晴れ! ”


そんな感じで言いそうになったよ、あっぶない!

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