そろそろきみは、蹴られてくれ。
「今度紗奈ちゃんの髪、いじってもいい?」
「いいけど……可愛いのは似合わないからね」
「紗奈ちゃんはいつだって可愛いよ?」
「……そういうこと、言わないで」
「あっ、照れてるー」
そっぽを向くと、頬に人差し指を当てられた。
そんなにわかりやすいかな、わたし。照れてる……って。
たしかに、急に顔や目線を逸らしたらばれるかもしれない。
次回から気をつけよう。
わたしばっかり橘に負けるの、いやだから──っ、また橘のこと、考えてる。
すきを自覚してから、こんなことばっかりだ。