そろそろきみは、蹴られてくれ。
……なんだろ、地味に見抜かれているこの感じ。
たしかに怖いんだよ。暗いとこ、得意じゃないし。脅かせる自信もぜんぜんないし。
だけど、でも、決まらないとどうがんばったって作業にすすめないじゃん?
なんだかんだ楽しめる気がしてるんだよ、なんとなく。
──いやまあ、こわいけど。
「もし紗奈ちゃんが泣いても、おれ、すぐには助けにいけないよ」
「来なくていいよ」
「行くに決まってんでしょ」
真顔で言われて、「ハイ」としか言えなくなって。
うっ。わたし、よわい。