どうして・・

···どうしても許せない


どうやら、新は女性といるようだ。

新の会社の人達が
新と女性が一緒にいる所を目撃
していて、新にも
「結婚前に大丈夫なのか?」
と、声をかけたが
新は、
「友人ですが、困っているので
話を聞いているだけです。
女性は、同級生で彼女も
知っています。」
と、言ったと新のお父さんに
話してくれたらしい。

だが、ここ数日
新は、出社していなくて
結婚前だからかな
と、みんなで話していたと。

私は、美春だと·····
直ぐに·····わかった······

私があの時、美春からの電話に
でるように言わなければ
こんな風にならなかったの?

いや、新は美春が助けを求められたら
きっと助けに行ったはずだ
遅かれ、早かれ、こうなっていただろう

だけど····
気持ちが宙ぶらりんの状態で
私に近づいて欲しくなかった。
プロポーズなんか
して欲しくなかった。

私は、声をあげて泣いた
泣いて泣いて、泣きつかれて
眠りに落ちた。



父・隼人と母・彩は、どうしても
新とその女(美春)を許す事が
出来なくて弁護士をたてる事にした。

お金で解決できることではないが
どうして娘がこんな扱いを
されないといけないのかと
腹立たしくてたまらなかった。

二人を探しだし
それ相応の償いをしてもらう。

涙を流しながら
眠る娘を見て
心が引き裂かれる
気持ちになっていた。

川本さん夫婦とは
仲良くなれると思っていたが
致し方ないと思った。
< 16 / 96 >

この作品をシェア

pagetop