契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
彼の為にも忌まわしい過去を忘れないと。
私はその一心だった。

全身が愛撫で蕩けるような感覚を味わい、仔猫のような可愛い声を上げる。
彼は私の声を褒め、更に甘い熱を与える。

「ダメ」だと懇願しても、まだ体験したコトのない場所に私を誘った。

脳内まで煮えたり、目の前に火花が散る。

何度もカラダが痙攣を起こし、そのまま全身が心地の良い倦怠感に襲われた。

そして、二人で熱い息を吐いた。

「愛してる…杏南」

熱い吐息を吐きながら彼は耳許で囁く。

「私も…」

熱のこもった甘いキスを交わし、そのまま彼の腕で眠りに落ちた。
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