身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
薄っすらと目を開けて、部屋の中が明るくなり始めていることに意識は一気に浮上する。
あっ……。
昨晩のことが一気に蘇り、ハッと周囲に目を配った。
白い天井と壁は見知らぬ空間。
もぞっと体を動かすと、右腕に温かい気配を感じた。
「っ……!」
気持ちよさそうに眠る綺麗な顔に一気に目が覚める。
はっきりと覚醒すると同時、昨日の自分に〝やっちまった……〟と血の気が引いた。
私、晴斗さんと……。
まさか、こんなことになるなんて思いもしなかった。
晴斗さんのマンションに、一泊してしまうなんて……。
「ひゃっ」
静かにベッドから抜け出そうとすると、背後からいきなり腕が胴に巻き付いてくる。
起きてしまったのかと驚いたけれど、恐る恐る確認した晴斗さんは相変わらず夢の中のようだった。