身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


「……わかった。とにかく、明日にでも産婦人科にかかって、正式に結果を聞いてからこれからのこと考えればいいよ。不安だったら、私のとこで調べる?」

「うん……でも、お姉ちゃん嫌じゃない?」

「え? なんで」

「だって、妹がパートナー無しで妊娠したかもなんて受診するとか、嫌じゃないかなって……」


 そう言うと、お姉ちゃんは「何言ってんの」と私を小突く。


「お姉ちゃんにまで変な気を使うんじゃないの。全然気にしないし、そういうの。佑杏は自分の体の心配だけしてなさい」

「うん、ありがと」


 お姉ちゃんはどんな時も無条件で私の味方でいてくれるのだと思うと、心がホッと安堵する。


「じゃあ、予約入れてもらうからね」


 置いてあったスマートフォンを手に取り、自分の職場に連絡をするお姉ちゃんをぼんやりと見つめながら、未だこの状況を受け止めきれていない自分がいた。

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