贅沢な寂しさ ~身分違いの結婚
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結愛が 生まれた頃 

悠樹はまだ 副社長だったから。


今ほど 仕事の責任も 重くなかったし。


自由になる時間も 多く

休日も ゆっくり休めた。


結愛と お風呂に入ることが 楽しみで。

毎日 早めに 家に帰って来ていた。


「悠樹さん。毎日 こんなに早く 帰って来て。仕事 大丈夫?」

「大丈夫だよ。俺 育休取らなかったんだから。これくらいは 認めてもらわないと。」


悠樹が いつも一緒にいてくれることで

私は とても 安心だったけど。


お義父様に 申し訳なく思う気持ちも あった。


きっと 悠樹が小さい頃 お義父様は

悠樹ほど 育児に関われなかっただろう。


そういう時代って言えば それまでだけど。

家庭第一の 悠樹を 歯がゆく思っているだろう。


でも 結愛の成長に 従って

悠樹も 後継者の自覚が 芽生えて。


少しずつ 悠樹の中心は

家庭から仕事に シフトしていった。


結愛は 育てやすい子供だったし。

悠樹の愛情は 十分に 感じていたから。


私は 不安に思うこともなく。

私の毎日は 幸せに輝いていた。


お姉様の子供が 2人共 男の子だから。


初めての 女の孫の 結愛は

悠樹のご両親にも とても可愛がられた。


すべてが 順調で 幸せ過ぎて。

そんな日々が 続くことを 

私は 疑うことさえ なかったけど。


結愛を育てる プレッシャーは 

日々 大きくなっていた。


結愛は 柴本家の子供で。

私とは 違うから…






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