学園No.1アイドルと恋していいですか?

「佐倉さん!あれどういうこと!?」

「どうやって來斗くんと仲良くなったの!?」

「本当に専属デザイナーになったの!?ほんとに!?」

「う…うん…」



教室に入った瞬間にクラスメイトの質問攻めにあって、もはや机にすら辿りつかない。


「これからmajestyのメンバーに毎日会えるの!?」

「わたしも連れって!!」


(うわぁ…これやばいかも…)

どうしようかと混乱してると、

「皆さん席について!HR始めますよ!」

先生が入ってくる。

「佐倉さんは真白宮祭のファッションショーでもトップを取った実力で、正当に選ばれたんですよ。

今までの先輩方もそうでしたでしょう。
ほら、席についてください。もうHR始めますからね。」

先生にそう言われ、しぶしぶ席に着くみんな。

(助かった…)


やっとのことで席に座ると、

「ゆい〜大丈夫!?」

奏ちゃんが話しかけてくれた。

「大丈夫…ではないかも…」

そう言うわたしに、

「やばいよ、これ今までの先輩達以上じゃない?
いつもはデザイナーに決まるとおめでとう〜ってクラスみんなでお祝いしてたらしいよ?」

「えっ…!?」


今の状況との違いにびっくりしてしまう。

「やっぱりmajestyの人気がすごいんだよ!

あとやっぱり『迎えに来た』っていうのがね…」

「やっぱりそうなんだ…」


「今まで、アイドル直々にお迎えに上がるなんてなかったみたいだよ」

(うわーーー…)



冷や汗をかきながら、周りを見渡すと、

クラスメイトがギラギラした目でこっちを見てる。

(ほんとにやばいかも…)



不安を感じながらも、授業は進んでいった。
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