世界が終わるとき、そこに愛はありますか

監禁

連れてこられた場所はあの家の地下室だった。


こんな場所があったなんてね…。


一面鉄で作られた部屋で、DVDディスクが大量に入った錆びた棚や銀色の鉄柵のベッドが置いてある。


そしてそのベッドには手枷と足枷が取り付けられている。


さらにそのベッドの正面には一台のカメラとそれが繋がっているパソコン。


暗い部屋にパソコンの青白い光が浮かんでいる。


暖房らしきものは見当たらず、外よりも寒く感じる。


窓、カレンダー、時計、など時間が分かるものは一切ない。


逃げないとヤバいことは理解している。


でも、この恐怖はあたしにしか分からない。


チビデブの叔父に無理やり犯される気持ちなんて誰にも伝わらない。


孤独で、不安で、怖くて、痛くて、永遠に終わらないんじゃないかって…。


あたしは一生コイツのオモチャなんだって…。


絶望するしかないんだ。


だって、逃げられないから。


逃げたらもっとひどい目に遭うから。
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