世界が終わるとき、そこに愛はありますか
あたしはこんなに優しい人を傷つけて、避けて、責めていた。


なんてバカなんだろう。


深景さんはあたしのことをちゃんと見てくれていた。


あたしが気づいてなかっただけ…。


「それと…あの夫婦は逮捕された。証拠も抑えてあるし、間違いなく起訴されるだろうな」


「……そっか。殺さなかったんだね、あの時」


最後に鳴り響いた銃声は、叔父の命が消えた音だと思った。


けど、違ったんだ。


「……あたしはこんなに傷ついたのに、アイツらは普通に刑務所の中で過ごすんだ。傷1つ負わずに」


〝なんで殺さなかったの?〟


そう聞きたいけど聞けない。


そんな勇気はない。


「…お前の気が済むかどうかは分からないけど、1つ提案がある」


「提案?」
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