世界が終わるとき、そこに愛はありますか

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「ただいま帰りました…」


必要のない進路講演会を聞かされた後、帰宅したあたしを待ち受けていたのは、汚ならしいサンダル。


ベランダに置き放しているような土色で年季の入ったものだ。


こんな汚ないサンダルはこの家にない。


叔母も叔父も綺麗好きだ。


こんなサンダルが置いてあったら発狂するだろう。


「─ふざけないでちょうだい!!」


リビングから叔母の金切り声が飛んできた。


こういうときの叔母と顔を合わせると100%酷い目に遭う。


わかってるけど、自分の部屋に行くにはリビングを通らなければいけない。


「…ふぅ……」


グズグズしていても仕方ない…か。


そう、意を決してリビングに入ると─。
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