初恋のキミに、さよならを【番外編】
〜数年越しの再会〜
【桜 side】
あれから、長い月日が経ち、私は23歳になった。
そして、今日。
とあるお部屋の一室。
窓の外を見ると、ポカポカと暖かい日差し。
ーートントン。
「桜、入るよ」
そう言って、部屋の扉から入ってきたのは、白いタキシードを着た麗央の姿。
あの頃は金髪だったのに、今では茶髪に落ち着いている彼。
私を見るなり、彼は大きく目を見開いた。
「麗央、どうかな? 似合ってる?」
少し恥ずかしくなりながらもそう尋ねる。
大きな鏡に映るのは、純白のウェディングドレスを纏っている私の姿。
髪の毛をセットしてもらい、可愛い髪飾りの花をつけてもらっている。
まるで、お姫様にでもなったような気分。