君のとなりで恋をします。─下─







「ナイスタイミングだよ!香純ちゃん!」





「……へ?」







ナイスタイミング…とは?


彼女の言っている意味が分からず首を傾げる私に、まるちゃんは紙袋からあるものを取り出して見せた。


はちみつレモンがぎっしりと詰められた、大きなタッパーだった。










「私も、今から松井くんに差し入れを持っていこうと思ってて…」









恥ずかしそうにそう言う彼女は、まさに〝恋する乙女〟って感じで…

とても可愛らしくて…応援せずにはいられない。










「まっつん、絶対喜ぶよ!

まるちゃんがんばれ!」






「無理だよ、一人で行くなんて無理無理!

…お願い香純ちゃん!一緒に来てくれないかな?」






「え!?」








思いもよらないその言葉に、思わず大きな声を出してしまう。




着いていくって…バスケ部に!?










< 351 / 495 >

この作品をシェア

pagetop