若きビル王とのエキサイティング・マリッジ
正論のようにぶつけると、相手はギロッと俺を睨み、悔しそうに唇を噛む。
だから、こっちも相手を睨み返し、一歩も譲る気などない、と気持ちを引き締めた___。



「あ…悠大さん!」


甲高い女性の声がして、ギョッとしながら目線を移した。
睨み合う相手の背後からあいつがやって来るのが見え、一番まずい時に…と眉根を寄せた。


「遅くなってごめんなさい。ちょっと用事があって、それを済ませてから来たものだから」


ウキウキと足元を弾ませながら近づいてくる相手は、俺と向かい合っている男性との間に腰掛け、「ん?」…と首を傾げてくる。


「どうしたの、その顔。なんだかとっても渋そうよ」


ご機嫌でも悪い?…と楽しそうに訊いてくるが、当然悪いに決まっている。



「ふっ…なんだ」


相手の男性は急に笑いだし、「偉そうに言っておきながら」と言葉を続ける。


「こんな場所で他の女性と待ち合わせとはね。香織ちゃんも随分と甘く見られたものだよ」


カウンターチェアを滑り降りる彼は俺に目線を向け、口角を上げて付け加えた。


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