地獄船
星斗の立場はどんどん悪くなっていく。


その様子を見て、ようやく気が付いた。


「まさか、文夫のやつ……」


「たぶんそうだよ。今のところ文夫君が一番評価が悪いもん。だから星斗君の邪魔をしたんだよ」


自分が犠牲になる前に、仲間を差し出したのだ。


「汚いぞ文夫!!」


ミヅキが怒鳴り声を上げる。


文夫は今にも泣きそうな顔をしているが、それでもその場を離れなかった。


死ぬか生きるかの勝負に汚いもなにもないかもしれない。


だけど文夫はここで俺たちからの信頼を失ったのだ。


これから先団体戦があったとしても、文夫を助けてやる事ができるかどうか自信がなかった。


そんな中、評価が決まった。


星斗に上げられた○の数は……ゼロだった。
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