俺様外科医との甘い攻防戦

「大丈夫だから。俺に身を委ねて」

 悩ましい表情を浮かべながら、入り口を解され、再び甘い声が漏れる。

「そう。この感覚だけに集中して」

「やっ。こわい」

「痛い?」

「違うの。どこかに、行って、しまいそうで」

「この状態で煽るとか」

 呟かれた言葉の意味はわからないまま、「それなら、ちゃんとつかまって」と言われ、離れそうになっていた腕を久城先生に回す。

「痛かったら、手を上げて」

「あぁっ」

「くっ……」

 久城先生も短い声を発し、深く入り込んで来るのがわかる。

「慣らす?」

「な、慣れるわけないっ。やあ」

 少しの刺激で体の奥が熱くなる。

「良くなるから」

「そしたら、終わり?」

「終わりたいの?」

「わからなっ……。あっ、まっ」
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