遺書
「空瓶だった睡眠薬の名前があるな。服用は寝る前に一錠、先生の言った通りだな」
「やはり、高瀬さんは自殺…」
「それで確定だな」

勝手に叔父さんを自殺に決め込む2人を無視して、私は必死に考える。叔父さんが誤って薬を飲む方法…。

「あ、もしかして…」

何かが頭に引っかかり、それを思い出した時に思わず声が漏れた。

「…やっぱり叔父さんは自殺じゃない」
「自殺じゃなければ、事故かな?」
「ううん。叔父さんは…」

私は迷いなくハッキリと口にする。

「叔父さんは殺されたんだ」
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