遺書
手帳に貼られていた睡眠薬の処方箋は医院長から聞いた数量とは異なった。あきらかに過剰摂取になる量だ。

「……」
「蛇島さん、貴方が叔父さんを誑かして自殺に見せかけて殺したんですね」

私の言葉に蛇島さんの眉がピクリと動くと、ニヤリと暗い笑みを浮かべた。

「…先生が悪いんですよ」

そう前置きして蛇島さんは語り始めた。
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