お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言
「私このまま好きでもない相手と結婚させられちゃうの? そんなのってあんまりだと思わない? しかも私より七つも歳が上だし、明らかに女慣れしてそうだったし価値観が合いそうにないもの」

「でも相手はあの九条グループの御曹司なわけでしょ。かなりの優良物件じゃないの。それに嘆いてるなんて贅沢な気もするな」

紗希は感情的な私とは対照的にとても冷静だ。

「あんな俺様で強引で自信家のどこが優良物件なの? あの人は私のファーストキスを奪った最低最悪なプレイボーイよ!」

「美月はとにかく好きでもない相手にファーストキスを奪われたのが悔しいのね。でもまぁ優柔不断で気弱な美月にはそれくらい強引な男性が合っていると思うけど」

ニヤリと笑い私を見る紗希に向かって盛大なため息をついた。
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