ONLY YOU~身代わり見合い結婚は履行で。クールな上司は過保護な旦那様~
頭取はダイニングルームで私たちを待っていた。

「婚前旅行はどうだった?徹也」

「楽しかったよ…なぁー…穂香」

「あ、はい…楽しかったです、頭取」

「家では頭取ではなく、お義父さんでいいよ…穂香さん」

「でも…私たちはまだ・・・」


「父さんがそう言ってるんだ。
お義父さんって呼んでやれよ」

徹也さんに促され、「分かりました」と返した。

「じゃ私の事もお義母さんね…ほのちゃん」

「あ、はい・・・」

「そうだ…これ土産」

徹也さんは北海道の定番土産『白い恋人』と十勝ワインをお義父さんに差し出した。

「母さん居たんだ。母さんに渡せばいいのに…」

「いいから受け取ってくれ」

「ありがたくん貰うよ。
徹也、穂香さんにありがとう…」

「そうだ…蟹とワイングラスのお礼もしないと、純也さん」

「あ…そうだったな…蟹とワイングラスもありがとう…」

「無事に届いたんですね…良かった」

「あぁ」

「夕食の準備も出来ているし…使用人に準備させましょうか?」

「そうだな…」


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