俺様天使の助手になりまして

 ちびっこ達が、ツツツと私に寄ってきた。

 さっきまで元気いっぱいだった男の子も、妙に大人しい。モジモジしているというか、緊張している感じだ。

 女の子が、ぴとっと私の足にくっついてくる。まるで、隠れているみたい。

 まさか声の主は、すご~く怖い存在なの?

 ここはアクマ天使の家だと思っていたけれど違うのかな。

 髭天使達の反応だと、声の主の持ち物っぽい。

 で、私達だけ残されているってことは……庭で走り回ったこととか、怒られるのかも。どうしよう。

「どうぞ、こちらにいらして。お座りなさいな」

「は、はい?」

 今、全然物音がしなかった。

 衣擦れひとつとして。

 それなのに、テーブルのそばに、すらりとした綺麗な女性が立っている。

 ストレートな銀色の長い髪。青い目は、宝石のサファイアみたいにキラキラしている。微笑みを作っている唇はピンク色で、体全体がぽわぁっと光っていてすっごく綺麗だ。

 みんな、このお方が怖いの?

 足元の女の子がぎゅっとしがみついてきたから、抱っこして銀髪天使に近づいていく。

「まあ。すっかりなついているのですね。一緒に遊んだのが良かったのでしょうか」

「あそびじゃないぞ!」

「しょうぶしたんだぞ!」
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