君を輝かせるのは私だけ。
「祐真さんは、私は今後どうなると思いますか。」

いきなりの質問に祐真さんは一瞬キョトンとするけど、

少し考えて、

「今後ってどこまでかにもよるけど、とりあえずオリンピックのメダルは男女アベックで取るでしょ?その先は想像もしてない景色見せてくれるんだろうなって期待してるけど…」

取りたい、じゃなくて、

取る、が祐真さんらしくて笑う。

うん、もう逃げない、

覚悟を決めた。

なんだか男子の代表に参加するあの日と同じだなぁ。

また背中を押してもらった。

「じゃあ私はメダル二つ取って祐真さんの隣にいられるようにしますね。」

その言葉に、祐真さんは、

疑い深そうに、

「その隣はどの隣?」

と聞く。

逃げないって決めたから。

「バレーだけじゃない隣。」

少しの照れも混じってすごくわかりにくい回答をしてしまった…

通じたかな?

祐真さんを横目で見ると、

祐真さんは下を向いてる。

やっぱりだめ?
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