眼球
丼池筋や排水溝、目玉には昔から水が流れる決まり。
至って健康な身体、皮肉にも本能的な拒否反応はぴんぴんと渇きを潤すのだ。
将軍への結果報告は決まって凶報、狩人は獲物を取り逃がし豚は小屋へと帰還していったのであった。

帰還と言っても彼の身体でいうところ瞼の裏側。そんな隙間を付け込むやいなや豚は間一髪で滑り込み

「ふーう。本日も危なかったでやんす。皆も気を付けなされ。」

と高層ビルディングの影、仲間達の拍手に汗を拭っているのです。

戦は戦地。餅は餅屋。つまりはあと一歩のところで煙に撒かれ白旗を振り回す敗戦の毎日なのでした。


彼のこうげき

しかし当たらなかった

ムシAは逃げ出した


ざざざざざ
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