【番外編】好きの海があふれそう
なんとも可愛らしい返答に、あたしの方が陽鞠によしよしした。



家に帰って、陽鞠とご飯を食べてお風呂に入れてから陽鞠を寝かした。



いつもならあたしも一緒に寝るけど、今日は海琉を待つよ。



リビングでカップラーメンを食べながらテレビを見て待ってた。



夜遅くに、玄関の方から鍵が開く音がした。



あたしは、立ち上がって玄関の方へ。



「海琉おかえりー!」



そう言って満面の笑みで迎える。



海琉は、驚きながらちょっと嬉しそうな顔。



「起きてたのー?」

「へへ」

「ご機嫌だね、杏光」



靴を脱いだ海琉にべたべたとくっつきながら、一緒にリビングに入る。



海琉は、テーブルの上のカップラーメンを見て、不思議そうにあたしを見た。



「夜ご飯食べてないの?」

「食べたよ」



なお不思議そうな海琉を、正面から見据えた。



腰に手を回して、海琉を見る。



「ご報告があります」

「ん? …え、あ、もしかして」

「そうでーす! 妊娠しました~!」



あたしがそう言ったら、海琉が喜びに満ちたような顔をした。



そのままあたしをぎゅっと抱きしめる。



海琉の匂いいっぱいに包まれた。



あたしもぎゅっと抱きしめ返す。



しばらくそうしてから、体を離した。



あたしは、海琉の唇にちゅっと一瞬キスする。



海琉が嬉しそうに笑ってから、今度は海琉からあたしにキスした。



「だからカップラーメン食べてたんだね。前と同じ食べづわり?」

「そう~…」

「そっか。何でもするから無理しないでね?」

「ありがと…」



海琉は最高の夫…。



海琉がご飯を食べるのを待って、一緒の布団で陽鞠を見つめながら眠った。
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