カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
ソファでノートPCを膝に載せ悠然と腰を据える総司へ、調査資料を差し出す。

そこには、以前鞠花から持ち込まれた、清良が北村に襲われている写真が載っており。

「こちらを不倫の証拠として、社会的制裁を求めるよう圧力をかけたそうです」

総司は激しく眉根を寄せた。不機嫌極まりないときにする顔だ。

「この件に院瀬見議員はかんでいるか」

「直接議員とやり取りしたわけではないそうです。一方的にメールが送られてきたと」

「……十中八九、お嬢様だろう。悪戯にしては度が過ぎるが」

嫌悪感まる出しで吐き捨てて、調査資料をテーブルの上に放る。

鞠花の父親は、清良に対して何の感情も持っていない。嫌がらせをする理由もない。

鞠花が勝手に父親の名前を出し、圧力をかけたとしか考えられなかった。

大人をからかうにも程がある。このくだらない悪戯のせいで、清良含め真面目に働く一般人が何人翻弄されたことか。

「以前ご依頼いただいた週刊誌の件も調査が済んでおります。カジノで浪費、美女と豪遊などという記事はやはり存在しません。でっち上げでしょう」

総司は、深く深くため息をつく。腹を据えかねていることが見て取れる。

見た目にわかりやすいご主人様である意味よかったなぁと、真鍋も嘆息する。

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