カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
「なぜ目を逸らす? ふたりで入るのは初めてじゃないだろう」

「……慣れません」

わかりきっている質問を投げかけ、予想通りの答えが返ってくると、総司はクスクスと意地悪に笑った。

「俺も慣れない。何度見ても清良の身体は美しくてそそられる。だからこそ何度でも見たいんだが?」

総司がシャワーのハンドルを捻ると、湯気とともに熱いお湯が降り注ぎ、ただでさえ火照った身体にいっそうの熱をもたらした。

「で、キスだったな」

そう確認すると、総司は清良の唇を奪う。壁に押しつけて逃げ場をなくし、深く深く唇を絡ませる。

「ん……あ……総、司さん……」

「どうした清良……もっと欲しいのか?」

普段であれば顔を真っ赤にして「ちがうちがう」と否定していたことだろう。

しかし、この日だけは素直に、総司の挑発に応じてみることにする。

「ん……ほしい……です、もっと……」

予想外の返答だったのだろう、総司の動きが一瞬止まる。

が、それならと総司は肉食獣のごとく瞳をぎらつかせた。

「いいだろう。ギブアップするまで与えてやる」

「んんんっ……! あぁ……!」

口づけとともに、指先であらゆるところを愛撫して、清良を昂らせようとする。

< 249 / 262 >

この作品をシェア

pagetop