■王とメイドの切ない恋物語■

前日

次の週の木曜日。

明日は、いよいよトーマ様と、庭でランチの日だ。


私は1週間かけて、お弁当の内容を吟味し、必要な材料をメモした。

メモを見返す。

うん、これでよしっ


早く明日にならないかな。

二人きりでランチなんて、デートみたいだもの。

むふふふ~

私はウキウキした足取りで厨房に向かった。




「すみません」

厨房のコックに声をかける。

「あぁ、リリアちゃん」

毎日ごはんを食べているので、すっかり顔馴染みだ。

「コックさん、明日、トーマ様の昼食を作りたいんですが、この材料は揃いますか?」

そう言いながら、コックにメモを渡す。


コックは、じっくりメモを見る。


「昼食の件ね。マーヤさんから聞いてるよ。オッケー、この材料なら、大丈夫だ。仕入れておくよ」

と、こっちを見て笑った。


「ありがとうございます」

私がそう言うと 

「いやいや、こちらこそありがとう。昼食作らない分、少し時間ができるから、のんびりできるよ」

と、うれしそうだ。


「そうなんですね!よかったです」

私も微笑み返した。


「あ、明日、朝食終わったら、厨房好きに使っていいから」

「はい!ありがとうございます」


少し時間があるから、庭に行ってみようかな。

私はお辞儀して厨房を出ると、まっすぐ庭に向かった。

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