小悪魔王子に見つかりました

「あの、デートって……」

「あっ、ごめん、全然変な意味じゃなくて!
もちろん無理にとは言わないし、浅海さんの嫌がることは絶対しない!ただ浅海さんが今まで友達とできなかったこと、俺としてくれないかなって」

少し慌てたような寧衣くんの様子からして、彼は純粋な気持ちからそう言ってくれてるのかも、と思った。

さっき勝手に心の中で思っていたことが恥ずかしくなるぐらい。

疑ってしまったことさえその瞳に見透かされてたんじゃないかって。

その目があんまりにも綺麗だから。

今まで私が友達とできなかったこと……。

「浅海さんの初めて俺にくれない?」

「……っ、」

上目遣いの可愛い顔にやられてしまった私は、コクンとゆっくり頷いた。
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