ふたつの羽根
だけど、そんな些細な事でもこの人には負けたくなかった。
“何あれ?”
“喧嘩?”
と言う声と周りの目線なんて関係ない。
そんなあたしの態度に彩乃さんは動じる事もなく
「抱かれてないのは魅力がないのよ。別れてね、陸はあたしの物だから」
と上目使いで笑みを漏らしてきた。
あたしは今までため込んできた怒りを吐き捨てるかのように目の前にいる彩乃さんを精一杯睨み付け、その場を離れた。
悪いけど、もうこのカフェには来たくない。
絶対に来たくない。
“別れてくれるかな?”
“何でヤってないの?”
“年下好きじゃないのよ”
頭の中で嫌なぐらい、その言葉が駆け巡る。
あの人とあたしは5才の差…
あたしにとったら大きく感じる。だけど、あの人には負けたくない。
たった5才。
恋愛に年なんて関係ない。