俺様社長と溺愛婚前同居!?

プロローグ


 今、私は目の前で起きていることが理解できずにフリーズしてしまっている。

 目の前には、取引先の社長――鴻上(こうがみ)賢人(けんと)さん。

 二十九歳という若さで自身の会社を持ち、ライフメディアプラットフォーム事業で成功している超がつくほど有能な人だ。

 学歴もさることながら、仕事も完璧で、ハイスペックな男性の代表のような人。

 しかし、鴻上さんはそれだけじゃない。

 見た目も素晴らしく、長身で、爽やか。風になびいたようなヘアスタイルに、意志の強そうな男らしいきりっとした目元。
 鼻も高くて、形のいい唇が完璧な配置で並んでいる。

 一般人とは思えないような格好よさで、芸能人だと言われたら納得するような容姿だ。


――そんな人と、どうして私が……?


 私は、目をまん丸くして彼のことを見つめている。


「おい、高梨(たかなし)結花(ゆいか)。何とか言え」


 そう言われても!
 何と言っていいか分からない。何をされたのかさえ、未だ把握できていないのに。

 鴻上さんは、いつもクールで、こっちが笑いかけても基本無視。
 周りにいる社員さんたちには優しいのに、私には話しかけてくれない。


「好きな食べ物はありますか?」


 そう聞いても返事はなかなか返ってこないし。

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