俺様社長と溺愛婚前同居!?

賢人さんの過去

***

 神宮寺さんの夕食をお届けするようになって一週間。

 いつもその時間に在宅している神宮寺さんは、笑顔で夕食を受け取ってくれている。顔を合わせる回数が増えていくたびに、他愛ない話をするようになって仲良くなってきた。

 神宮寺さんは、大人の女性って感じで色気がある。でも実は私のふたつ上の二十七歳らしい。

 二歳しか変わらないのに、この漂う色っぽさは何なんだろう……。

「いつもありがとうございます」

「こちらこそ、ありがとうございます。結花ちゃんを見ると、毎日癒されるよ」

「いえいえ、そんな……」

 私としては、神宮寺さんの女子力の高さが羨ましいし、会うたびにドキドキしてしまう。
 私もこんな女性になりたいなと思うほどだ。

「結花ちゃんって、本当に可愛いね。ぎゅぎゅぎゅーってしたくなる」

「そんなことないですよ。いつまでも子どもっぽくてダメですね」

「そうかな……? 女の子らしくて羨ましいけど」

 綺麗だと憧れる人にそんなふうに言ってもらえるのは嬉しい。

「ねえねえ。よかったら、美味しいお菓子があるんだけど、お茶でもどうかな?」

「いや、でも……」

「私一人じゃ食べきれない量なの。結花ちゃんさえよければお願い」

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