俺様社長と溺愛婚前同居!?

「ありがとう……ございました」


 ふらふらとした足取りで車を降りて、オフィスのほうへ戻る。

 頑張って質問したのに、全然答えてもらえなかった。はぁ……。

 残っていた片付けをさっさと済ませて、早々に退散することにした。


「はあ……疲れた」


 ずしっとした疲れを感じて、何歳か老けたような気がする。普段前向きで、明るさだけが取り柄の私が、ここまでヘコむのは珍しい。

 適当にあしらわれるよりも、無視されるほうがダメージ大きいなんて初めて知った。


「はあ……明日も頑張ろう」


 今日は早く寝て、また明日に備えよう。

 明日は明日の風が吹く、と自分に言い聞かせて、とぼとぼと家路につくのだった。


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