仮面夫婦マリアージュ~愛のない一夜でしたが妊娠しました~
私は愛想笑いで誤魔化した。

「世間が言うほど…彼女は悪い女じゃない…騙されたんだ。そうだろ?亜優」
「はい…」

「二人の仲はいいのか悪いのか…父親の俺でも分からんが…まぁ、颯真が連れて来た女性だ。過去に何があろうとも俺は何も言わない。なぁー…菜穂」

「そうね…私達の結婚は周防家一族の反対にあったから…私は貴方の味方よ…亜優さん。仲良くしましょうね…」


「話が分かる家族だろ?周防家と言っても普通の家だ…世間様が言うほど…名家じゃない」

と颯真さんが言うと周防会長が咳払いした。

「・・・やっぱ・・・名家のようだ」

颯真さんが苦笑いを浮かべた。

「で、結婚を急ぐ理由は何?デキたの??お兄様」

「え、あ…それは…違うんだけど…お前には説明してなかったけど…亜優に見合い話が来たと言うか…それで…俺は結婚を決意しただけだ…なぁー…亜優」

「はい…」

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